2009年 09月 19日
秋山俊也氏個展 |
ドローイング10000点展 9月24日(木)~30日(水) 10:00~6:00
杉並木公園ギャラリー 東武日光線 上今市駅舎内tel0288-21-5359
以下、栃木県立美術館 特別研究員 島 一嘉氏推薦文
100枚のスケッチブックのページが貼り付けられたベニヤ板を100枚、計1万点のドローイングが観るものを圧倒する。これは知的障害を伴う自閉症の画家、秋山俊也氏が4年間に描きためた、スケッチブック5000冊、10万点におよぶ作品の一部なのだ。彼が一枚のドローイングを数秒の間にいかに速く描くとしても、まさに驚異的な「表現の衝動」である。
鉛筆やボールペン、サインペンによる気侭な、しかし迷いのない鋭利な線の上に、画用紙の目を生かして引いたパステルの爽やかで柔らかな、それでいてスピード感のある自由奔放な色のうねり、あるいは描かれた後から水が加えられ、開放され散らばった粒子の痕跡が生み出す調和のとれた色の海。それらは彼が今までに見せてくれた作品群が偶然のたまものではではなく、このような日々のドローイングによる「経験」と「修練」の上に成り立っていることをあらためて実感させてくれる。今展は彼の「日々の実験データの集積」であり、一つの「研究成果」であり、「研鑽の軌跡」であろう。
日光にはおいしい羊羹を作るお店もあるようです。
by kai_koubou
| 2009-09-19 18:05